新感覚なランニング「プロギング」で新しい友達と一緒に街をキレイに

代々木公園での「プロギング」イベント (2018年4月)

代々木公園での「プロギング」イベント (2018年4月)

By: Robin Lewis & Kazuki Oiwake

世界は知らない間に汚染で溺れ、肥満や心臓病など健康上の問題がますます広がっていることにほとんどの人は気づいていません。

その中、最近ロンドン、ニューヨーク、バンコク、メキシコシティといった拠点で話題沸騰中のスウェーデンのフィットネスが世界各国で広まってきています。

最近では環境問題や健康問題などを同時に解決してくれる新スポーツだと今注目されているスポーツの一種となっています。

その話題のスポーツは「プロギング」です!

「プロギング」?という言葉を初めて聞く人が沢山いると思います。

プロッキングは今、北欧で注目されている新感覚のランニングで、スウェーデン語で走るという意味の「スプリンガ」と拾う、を意味する「プロッカアップ」を合体した言葉です。

つまり、プロギングは走りながら町中に転がっているゴミを拾うだけなのです。環境に優しく、かつ健康にも良い、一石二鳥の新感覚のスポーツ。まさに、スカンジナビアと現代の知識と経験が組み合わさったからこそ生まれたスポーツですね。

前回、2018年4月7日にソーシャル・イノベーション・ジャパンは初めてプロギングを日本で開始しました!

プロギングに参加してくださったメンバー達

プロギングに参加してくださったメンバー達

前回は突然のイベント予告にも関わらず、ありがたい事に25名の方達がプロッキングで東京に革命を起こすために代々木公園まで集まってくれました!なんと、最年少で2歳の革命家も集まってくれました!

プロッキング の難易度を3つ「ウオーキング」、「ジョギング」そして「ハードコア・ランニング」に分けてそれぞれのレベルに合わせてチームを作っていき、誰もが快適なペースで楽しめるよう取り組みました。

できるだけ多くのゴミを回収するために、45分以内に一番多くのゴミを拾ったチームに商品あげる仕組みにして取り組みました。ゴミ袋と手袋を装着し“Let’s Go!”の勢いでスタートしました。

45分後、それぞれのチームが集合場所に帰ってきました。みんな汗だくでしたが、なんと!ビックリするくらいの量のゴミを回収して戻って来ていたのです!満タンになった6つのゴミ袋の中には空のプラスチックボトルや捨てられていた電池など山のようなゴミが回収できました。それだけではなく、初対面から始まった関係が45分後には仲がよい友達かのように政治の話からピザの話までと盛り上がりより良い交流会にもなりました。参加者からいただいたコメントの中には、「東京には山のようなゴミが沢山あることは全然知らなかった!」、「ハンパない運動だった!」や「ビックリするくらいとても楽しかった!」などとてもありがたいコメントを沢山いただきました :)

イベント後、仲良くなったメンバー達とランチや代々木公園でお茶をしたりなどさらに交流を深めました。

3チームが1時間以内に集めたゴミの量

3チームが1時間以内に集めたゴミの量

プロギングの素晴らしい魅力はズバリ!

心身ともに健康な状態(ウェルビーイング) x コミュニティー x 社会貢献

この三つの材料が混ざってこそ初めてできる新感覚なスポーツなのです!

  • コミュニティ — 誰もが居場所や同じ考えを持っている人たちを探し、帰属意識を持っています。プロギングの素晴らしい所は普段あまり会えそうではない色々な経験を持っている人たちに出会えることです。前回は社会的企業家、瞑想のコーチ、経営コンサルタント、TVプレゼンター、小学生やAIの研究者など経験豊富な方達が集まってくれました!これこそがコミュニティの力。

  • 心身ともに健康な状態(ウェルビーイング)- 一般的に行われている「ビーチクリーンナップ」より効果的なプロギング。そんなプロギングはゴミを拾いながらジョギングをするため10%〜20%くらいのカロリーを燃やしてくれ、個人やグループなどでコースの路上に落ちているゴミを拾うだけで街をキレイにしてくれる自分も健康になれる新しい試みです。さらに、自然と触れ合うことで心を癒され生き生きとした感覚を得ることもできます!

  • 社会的影響 — もちろん、ゴミを拾います。ただ、ゴミを拾うだけで何も変わらないだろうと思っているあなた、それは違います。より多くのゴミを収集することによって小さな行動でも大きい影響を与えることはできるんです!それこそ、プロギングの奥深いところです!


私がプロギングを始めて以来、今まで思っていたことがガラッと変わりました。日々自転車で仕事に通うときや電車を待っている最中に気づいたのが、あっちこっちにポイ捨てされていたゴミの数でした。私達が住んでいる環境をよりキレイに保つためにもゴミ拾いをあの有名な漫画「ワンピース」の様に宝探しのようにゴミを拾っていくと今まで感じていたことや思っていたことが少しずつ変わることによって視野が広がっていくのです。

日本は世界で最もクリーンな国の一つとして有名ですが、表の顔とは裏腹にプロギングを続けていくにあたり日本にはまだ沢山のゴミが町中に散らばっていることに気がつきました。

環境問題のことを考える様になるだけで日々の生活で使い捨てされているゴミの数や無駄なエネルギーを使っていることにも気付く様になるのです。例えば、頻繁に使われるペットボトルだったりおにぎりを作るときに使うプラスチックラップなどの使い捨てに気をつけていく心構えができる様になるのです。

誰かが捨てたゴミが汚染物質まみれになって気候変動(地球温暖化)や海洋プラスチック問題のような世界的に深刻な環境問題へとつながっていくのです。当然一人の力では解決しない問題ですが、まずは私たち個人でできる限り使い捨てのゴミ、プラスチックの消費などを減らすことによって小さい影響でも環境問題の解決のきっかけになっていきます。
 
 
当然、プロギングはただの運動とゴミ拾いを合体したスポーツだとしても、私たち個人の日々の行動や環境問題への心理的変化を実感してくるはずです。

また世界的には1500人以上の人がインスタグラムで “Plogging”のハッシュタグを付けて投稿していたり、健康アプリで有名な “Lifesum”などっといったフィットネスアプリなどが今プロギングを採用しているそうです!

この記事を読んで気になったあなた、ぜひ挑戦してみてくださいね!実際にやってみたらあなたの価値観が変わるかもしれません:)

ソーシャル・イノベーション・ジャパンが日本初「プロギング」のイベント開催

ソーシャル・イノベーション・ジャパンが日本初「プロギング」のイベント開催


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